1996年8月はじめての海外 in Viet Nam④ [TRIP]
1996年8月はじめての海外 in Viet Nam③からの続き。
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帰りは帰りで大変だった。
まず空港までの移動手段として、
タクシーに乗るほどのお金がない。
安かったので、空港までの送迎バイクにしてみた。
「送迎バイク」といってもなんてことはない。
ただのスクーター二人乗り。
後ろの座席から男のドライバーにしがみついて空港まで送ってもらうだけのこと。
お土産で買ったベトナム菅笠をかぶりながら、男のドライバーに必死でしがみついた。
その姿は今思い出しても情けない。
帰りの飛行機でもアホアホだった。
当時、乗換地の香港の空港はやたら狭くて30分ごとにゲートから飛行機が出ていた。
僕は、成田行きに乗るため、ちょっと早めにゲートに付いた。
何も考えずにもう乗客が並んでいたので搭乗しようとした。
すると、機械が「ブーッ!」と鳴って、切符が拒否されて出てくる。
「おかしいな。」
切符切りの人が手書きで番号を書いて無事搭乗・・・・と、思いきや。
飛行機の自分の席に他の人がなぜか座っている。
「おかしいな。」
スチュワーデス(今で言うフライトアテンダント)さんに見せると
ビジネスクラスに案内された。
「ラッキー!格安チケットなのに、ビジネスクラスで帰れるよ。」
と能天気に座席に座る。
すると、先ほどのスチュワーデスさんが僕のところに走ってきて
バンクーバーがどうとか言っている。
「ああ、これはバンクーバー行きの飛行機なんだ。」
と、ここではじめて気づく大ボケな自分。
結局、従業員用トラックで、従業員の方々に笑われながら連れ帰られた。
そのとき思ったこと。
「惜しい!もう少しでバンクーバーにビジネスクラスで行けたのに」
最後までお気楽ノー天気な自分。
こうして僕が20歳のときのはじめての海外への旅は終わった。
日本に到着したとき、周りの人に助けてもらってばかりの旅行だったが、
ちょっとばかり自信が付いた。
帰りの京成線の中で「それにしても、日本は治安が良いなあ。」としみじみ感じながら、
「もっと他の国のことを知りたい。よし、今度はもっと本格的な旅をするぞ!」
とウトウト眠りに入ってしまうのであった。
(中国・チベット編に続く。)
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