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映画「RAILWAYS」感想 [MOVIE]

錦織良成監督。
「白い船」、「うん、何?」に続く島根三部作の最終作。
5月29日公開。

2年前の松江在住から一島根県民として、島根関連の映画(「天然コケッコー」、 「砂時計」、「鷹の爪」等)、ドラマ(「だんだん」、「ゲゲゲの女房」等)、漫画(「蔵人」、「島根の弁護士」等)のチェックを怠らないようにしている。

錦織監督の前作「うん、何?」は、映像はきれいだし、音楽も良かったけど、余分なシーン(無駄に説明調、ストーリーに関係ない自己満足的な映像)で僕の中での評価はいまいちだった。
「惜しい」という感じ。

今回の「RAILWAYS」についても、別に鉄道がそれほど好きでもなく、期待度は低かった。
とはいえ、見に行った人の評判は良かった。
それなら、話のネタにもなるしと思って、例によって松江サティで見てきた。
レイトショーで15人程度の客。
松江サティのレイトショーとしては結構入っている方。

映画の出来は、間違いなく佳作だと思う。
心が癒される作品。

「うん、何?」に比べて、無駄な部分が圧倒的に少なく、完成度もずっと高いと思う。
ここをこうすれば良いと思う点がほとんどない。

宍道湖の周りは、自分でドライブしていても気持ちよい所だが、一畑電鉄に乗りながら見るとひときわ味わい深い。
それが余すところ無く伝わる映像でとても良かった。

役者は、何て言ったって、主人公役の中井貴一さんが素晴らしい。
抑え気味に感情が溢れて出てくる。

また、主人公の母役の奈良岡朋子さんが素晴らしい。
味あります。

高島礼子さんは、相変わらず艶があって、映画にもよく溶け込んでいた。
本仮屋ユイカさんも、「私、頑張っています」感がストレートすぎるけど、とてもさわやかだった。
今回が初出演の三浦貴大さんも悪くなかった。
何かが足りない気もしたけど、気のせいかな。存在感はあるし、今後に期待。

島根関連の映画として「天然コケッコー」と双璧の出来と太鼓判を押してみる。

そういえば、島根での舞台挨拶で、本仮屋ユイカさんは、「島根のたまり醤油が印象的だった」旨言っていたらしい。
東京から来たとき、確かにこのたまり醤油には甘くてどろっとしていて、本当に驚いた。
日本海の荒波で締まった魚と地酒との相性は確かに最高だ。

公式ページ
http://www.railways-movie.jp/
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映画「アバター 3D」感想 [MOVIE]

今年初ブログ。

「タイタニック」のジェームズ・キャメロン監督。
「映像がとにかくすごい」という噂に心が動かされて、3D版を見に行った。
正直、予告編を見たときには、異星人の異形についていけず全く関心がわかなかった。
島根県で唯一の3D版を放映している?!ゆめタウン出雲のT・ジョイ出雲まで車を走らせた。
21時30分開始、終了は24時を大きく回るレイトショーだったが、レイトショーなのに割引いっさいなく、2000円。
さすが客の入りは6割。島根的には多い。

まず、結論から。
90点!
ここ数年で最も衝撃を受けた。
2Dなら、60点の映画だが、3D映像で30点の追加。
アミューズメントパークのアトラクションがずっと続く感じ。
そのくらい映像が革新的であり、そこを非常に高く評価する。

まず、3D映像の評価。
3Dは切り絵が字幕の場所を中心に何重にもなっている感じ。
若干不自然な感じで浮き上がってくる。
まだ改善の余地はあるだろう。
しかし、迫力は段違い。
これだけの長編映画でチャレンジした勇気を讃えたい。
眼鏡は、視野角の広い大きいのを用意した方が良い。
僕自身小さい眼鏡だったため、隅の方の映像が再現しきれなかった。

コンピュータグラフィックスも非常に良くできている。
放映が始まって一時間位したら、すっかり異星人に慣れた。
「美人は三日で飽きる、ブスは三日で慣れる」なのか。

ストーリーは、完全な「ダンス・ウィズ・ウルブズ」(Dances with Wolves)や「ラストサムライ」系列で新鮮味は全くない。
最後の結末のアクションはもっと簡潔にまとめた方が好み。
この映画でストーリーは完全に終了しているため、大ヒットしたという理由で「アバター2」が出たら、とってつけたようなダメダメ映画になる可能性極めて大。

アバター公式サイト↓
http://movies.foxjapan.com/avatar/
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映画「ゼロの焦点」感想 [MOVIE]

レイトショーを見てきた。
客は7人。
松江サティ!おーい!大丈夫かあ?

さて本題。
犬童一心監督。
実写版「タッチ」は僕の心のワースト3に入ってくる印象に残る映画だった。
(ワースト1位は、実写版「シティハンター」、不動のワースト1位。)

今回は、良かった。
特に気になる場面はなかった。
画面の暗さをうまく使っている。

しかし、何といっても、この映画は中谷美紀さんのためにある映画。
映画「嫌われ松子の一生」でもすごみを感じた。
今回は、それにもまして憑依しまくり。
やばいです。
夢でうなされそうです。
助けてください。
もう少し抑えて欲しかった。

木村多江さんは今回も薄幸な役。
昨日見た「沈まぬ太陽」でもそうだった。
存在感はしっかりあるんだけど。
個人的には、「木村多江さんは幸せに一生を暮らしましたとさ」という作品を見て見たいものだ。

広末涼子さんは、悪くはないが、いまいち。
ナレーションをするには滑舌がちょっと。

音楽は、プラターズの「オンリーユー」は、確かに作品とテーマも時代も重なっているが・・・
中島みゆきの最後の曲「愛だけを残せ」も、曲自体というより、映画とあっていない。

音楽と、暗い所にいると中谷美紀さんが出てきそうで怖いので、減点。
70点。

ゼロの焦点サイト↓
http://www.zero-focus.jp/index.html
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映画「沈まぬ太陽」感想 [MOVIE]

山崎豊子原作、渡辺謙主演。
連休最終日のレイトショー。
客は、6人・・・寂しい。
もうすぐ終わる気配。

山崎豊子さん原作のフジテレビドラマ「不毛地帯」も毎週楽しみに見ている。
NHKドラマ「大地の子」もよかったな。
TBSドラマ「華麗なる一族」はまあまあだったけど。
この方の作品はいつもスケールが大きい。

あの事故を思い出させるので見るかどうか、正直悩んだ。
大画面で見ないと後悔するかなと思って見ることにした。

映画の完成度は申し分ない。
見て良かったと思う。
日本映画としては珍しく大作を作りたがる角川映画らしさが良い意味で出た映画。
ただ、僕個人のツボには入らなかった。

65点。

理由はなんだかわからない。
家族を犠牲にしてまで自分の筋を通そうとする主人公の生き方にもう一つ共感できなかったのかも。
結局は、主人公の生き方は、家族にも認められているのだけど。
それは家族が非常に寛大だからじゃないかと思ったりもした。

旅好きの僕としては、雄大な映像を見て、「アフリカ行ってみたい」と改めて思ったのだった。

沈まぬ太陽サイト↓
http://shizumanu-taiyo.jp/
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映画「なくもんか」感想 [MOVIE]

脚本:宮藤官九郎 主演: 阿部サダヲ 監督:水田伸生。
いつもの松江サティのレイトショーを見てきた。
客の入りは3割くらい。
松江サティ的に、まあまあ。

この映画、中盤まではここ数年で見た映画(十数本ほど)の中で一番良かった。
そういう意味で、最後の沖縄のシーンが相当もったいない。
設定に問題があるし、瑛太の演技も吹っ切れてなく台無し。
それでも、評価は75点。
「おくりびと」以来のお勧めできるレベル。

この映画の良さは、最後の方は残念だったが、やはり宮藤官九郎脚本。
家族をテーマにしているが、ホームドラマのような安っぽい「愛」を単純に描いたものではない。
いろいろと屈折していたり、問題があったりするけれど、それでも一緒に食卓を並べて一緒に過ごすことが大事ということ。
徹底的な善人である主人公も、それまでの度重なる積み重ねにも関わらず、親の経歴から濡れ衣を着せられるとあっさり周囲に裏切られる。
さらに、無実の主人公は周りの裏切りに大きなショックを受けつつも、それをぐっと飲み込んでやり過ごすところに、すごいリアリティが。
こういうスパイスを笑いの中にさらっと入れてくるところがすごい。
日曜日の夜にオカマになることでストレス解消するといった、家族にも言えないようなことで、「いい人」人格を維持しているという点も、宮藤官九郎氏らしい鋭い人間観察。

細かいところだが、エコと人間どちらが大事という感じで、エコをギャグにしてしまっている点も面白い。
エコって市民権を得すぎているから、それを揶揄しているのだろう。

ギャグというと、作品の雰囲気が筋肉少女帯の「これでいいのだ」を思い出す。
「僕は満天の星の下泣きながら思った これでいいのだ つらくてもこれでいいのだ
テレビの男が言う 西から登ったお陽様が東へ沈む これでいいのだ
そうだ これでいいのだ! だがしかし・・・だがしかし・・・」(「これでいいのだ」より)
宮藤官九郎さんが実は影響を受けていたりして。

最後の娘役の絵は、絵自体もとても良いが、まさにこの映画のテーマそのもので、とても良い。
この絵に対する、陣内孝則の台詞は、この映画のテーマを語る上で非常に重要なのだが、さらっと流れてしまう。
この辺は監督なのか、脚本なのか。
それが自然な感じで、僕は良かったと思っている。

役者で出来が良かったのは、やはり阿部サダヲ。
この人じゃないとこの映画は成立しない。
他の人では演じられない。
「木更津キャッツアイ」以来のファンです。
さすが!という感じ。

次に、竹内結子。
気っぷの良さと芯の強さが素直に出ていて良い感じ。
阿部サダヲに対する蹴りの切れも良かった!
良い蹴り!だ。
もともと好きだが、さらに株上昇。

最後に、竹内結子の娘役だった山口愛(やまぐちめぐみ)。
難しい役柄だったと思うが、彼女の演技は、子役でかわいいというレベルではなく、全般を通じて相当良かった。
すごい女優になるかも。

なくもんか公式サイト↓
http://nakumonka.jp/index.html
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映画「カイジ 人生逆転ゲーム」感想 [MOVIE]

「カイジ」、ヤングマガジンでやっている福本伸行氏原作の賭博マンガ。
賭博には全く関心がないので、時々見ていた程度だが、意味不明ながら凄まじいほどの緊張感にはいつも感心していた。
なぜかいつも、「ざわざわざわ・・・」
個人的には、いわゆる負け組のおじさんに焦点を当てた『最強伝説 黒沢』は特に印象に残った。

かつ、藤原竜也主演。
バトルロワイヤル1・2とも半端のないインパクト。
何は言っても、テロリストなのに、なんだかすごいなあと素直に関心。
この人の場合、そこで見せた、演技力そのものというか、何かすごいカリスマ性?とにかく意味不明な理屈抜きの説得力に感服していた。

仕事を終えた金曜日の夜のストレス解消のために、非日常を感じたいと思ってレイトショーを見た。
客の入りは、3割。
松江サティ的には、まあまあ。
客層は、僕と同じくらいの年代(30代)が多い。
なるほど。
そろそろ、人生逆転の時期ってやつ。

結論を先に。
65点。
20世紀少年より上。

テンポよし、藤原竜也も主な脇役の香川照之、天海祐希ともによし。
藤原竜也はダメ人間になっても、やっぱりイイ男で、原作とはほど遠いが、演じきっているのはさすが。
ストーリーは荒唐無稽だが、それでこそ、非日常が味わえるというもの。
そもそも好きな世界観ではないということ、映画としての深みがほとんどないということでこのくらいの点数だけど、ストレス解消には非常に良い映画と思う。
たまにはこういうのも良い。

ギャンブルは、それまでの積み重ねを無視して、勝負の時点では全く公平であるという意味で大逆転の可能性があるもの。
だから、面白い。
でも、30代だったら、まだまだだと思う。
40代だって。
積み重ねは地道にやっていけば結構いける。
そこで、地道な積み重ねをあきらめたら、もったいない気がする。
100点なんてなくてよい。
及第点を地道にとっていけば。

ギャンブルは、時々の清涼剤と、最後の最後の最後の希望だと思う。
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映画「20世紀少年<最終章>」感想 [MOVIE]

ちょうど1年ぶりの更新。
長いこと更新していないと何か大きなことがないと筆が進まない・・・・

「生まれて初めて」映画の公開初日に行ってきたので、「忘れないうちに」と思って、書いてみる。

映画館は、近所の島根松江のサティ。
今までここで映画を見たのは、「うん何?」、「鷹の爪」、「砂時計」という島根関連三部作と、「おくりびと」で、いずれも観客は10人以下しかいなかった。
集中して見ることができたが、正直寂しかった。

今回は、土曜日でしかも初日ということで、7割ぐらい埋まっていて感動した。
子どもが何人か近くにいて、時々「こわーい」とかいう声が聞こえてきたものの、全体的に静かだった。
えらい、偉い。
(途中から眠っていただけのようで、終わって電気がついたときにはぐっすりだった。)

「20世紀少年」は、スピリッツで始まった頃は、「面白い漫画が始まった」と思って一生懸命読んでいたけど、徐々に浦沢直樹マンガの特徴でもある「重さ」が出てきて、映画でいうところの2章の前半で、断念していた。
たまたま、日本テレビ(山陰では日本海テレビ)が映画の宣伝もかねて2週連続してテレビで1、2章を流したのを見てしまった。
2章を見た時点で、お約束だが「『ともだち』が誰だか、どうしても気になる」症候群に陥った。
今日の午後の時点で、インターネットでネタバレが少しずつ散見されていたので、「これは早く見ないと『ともだち』が誰かがわかってしまう。」と今日の夜思い立ち、レイトショーに行ったという訳。

で、肝心の映画の評価。
55点(100点満点中)。

正直、これでもちょっと甘いと思うけど、「ともだち」がわかったことと、「ともだち」の動機で納得できるところもあったことでおまけ。
僕の場合は、原作マンガ版のラストは見ていないので、ある意味純粋に楽しめるところはあった。
それでも、映画の時間が3時間近くある割には深みがなく、ラストシーン近くの盛り上がりも欠けていた。
1、2章と比べても少し残念。
ただ、最終回なので、1、2章を見た人は見たらすっきりするかな。

「ともだち」の部下である高須役の小池栄子、カンナの友人の小泉響子役の子(木南晴夏、新人さんらしい)がただの脇役だが、2章に引き続いて圧倒的に映画に溶け込んでいた。
一方、短いシーンのちょい役ではあるが、ロンドンブーツの淳がイケていなかった。
あるいは最後の方のコンサートの観客の反応とか、そういうところもいまいち。
人がいっぱい出てくる映画は、一人一人の演技がまずいとそれが全体的な影響与えることもあるので、いわゆる大作は不利かもしれない。
マンガの雰囲気は、舞台セット、衣装や小道具を含め、一生懸命出していたと思うんだけどねえ。
僕自身はつくば科学万博世代なので、「人類の進歩と調和」がテーマだった大阪万博は噂にしか聞いたことがないけれども、その辺がわかればさらに映画の世界に入れたと思う。

というわけで、ひさしぶりの更新でした。おやすみなさい。
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