国家を斬る 佐藤優著 [BOOK]
同時代社、2007年10月発売。
またもや図書館で借りました。
佐藤優さんの講演や対談をまとめた本。
外務省や検察に対する痛烈な批判を繰り広げている。
佐藤さんは、イデオロギーや宗教等について圧倒的な知識量がある。
この手の本はたいてい読むのに非常に疲れるのだが、佐藤さんは距離を置いた立場でかつわかりやすい言葉でそれぞれの理論を説明するので読者を疲れさせない。
これは佐藤さんの天賦の才だと思う。
印象に残った記述の引用。
①「官僚の力を弱くする方法は一つ。自分の利権を漁って官僚に文句をつけて自分の個別利益をはかっている、こういう腐敗政治家の力を強くすれば、これによって官僚の力はおそらく弱くなるでしょう。」(p.150)←「腐敗政治家」という言葉に佐藤さん独特のユーモアセンスが光る。
②「面白おかしくやるっていうことはすごく重要だと思います。要するに面白おかしくやって、笑いとばすということ。ファシズムというのは笑いのない世界だからです。官僚たちというのは、特に検察官僚や警察官僚の連中は猥談が好きですね。笑うときはだいたい猥談の話ですよ。そうじゃなければ人事の話。・・・笑いの力というものは官僚がやっていることを叩き潰す面で非常に大きな力になります。」(p.154)←「笑いの力」をこういう場面で使うのが非常に面白い。
③「私はマスコミ無罪論なんです。全く責任がない、こういうふうに考えております。なぜならマスコミは媒体だからです。しかも商業媒体なんです。ということは、常に増殖する資本として動くとうことで、儲かりゃいいというのが資本主義社会の論理であり倫理なんですね。ですからそれに忠実に従っているだけなんですね。ですから値段があってそれが売れれば何でも出すことだと思うんです。ただ、日本のメディアというのはモラルは高いです。どういうことかと言うと、自分からは捏造しない。」(p.182)←マスコミの世界で生きている佐藤さんの、生き抜いていくための冷徹な計算に基づいた発言だと思う。
またもや図書館で借りました。
佐藤優さんの講演や対談をまとめた本。
外務省や検察に対する痛烈な批判を繰り広げている。
佐藤さんは、イデオロギーや宗教等について圧倒的な知識量がある。
この手の本はたいてい読むのに非常に疲れるのだが、佐藤さんは距離を置いた立場でかつわかりやすい言葉でそれぞれの理論を説明するので読者を疲れさせない。
これは佐藤さんの天賦の才だと思う。
印象に残った記述の引用。
①「官僚の力を弱くする方法は一つ。自分の利権を漁って官僚に文句をつけて自分の個別利益をはかっている、こういう腐敗政治家の力を強くすれば、これによって官僚の力はおそらく弱くなるでしょう。」(p.150)←「腐敗政治家」という言葉に佐藤さん独特のユーモアセンスが光る。
②「面白おかしくやるっていうことはすごく重要だと思います。要するに面白おかしくやって、笑いとばすということ。ファシズムというのは笑いのない世界だからです。官僚たちというのは、特に検察官僚や警察官僚の連中は猥談が好きですね。笑うときはだいたい猥談の話ですよ。そうじゃなければ人事の話。・・・笑いの力というものは官僚がやっていることを叩き潰す面で非常に大きな力になります。」(p.154)←「笑いの力」をこういう場面で使うのが非常に面白い。
③「私はマスコミ無罪論なんです。全く責任がない、こういうふうに考えております。なぜならマスコミは媒体だからです。しかも商業媒体なんです。ということは、常に増殖する資本として動くとうことで、儲かりゃいいというのが資本主義社会の論理であり倫理なんですね。ですからそれに忠実に従っているだけなんですね。ですから値段があってそれが売れれば何でも出すことだと思うんです。ただ、日本のメディアというのはモラルは高いです。どういうことかと言うと、自分からは捏造しない。」(p.182)←マスコミの世界で生きている佐藤さんの、生き抜いていくための冷徹な計算に基づいた発言だと思う。
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