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1997年8月中国・チベット感動一人旅④ [TRIP]

夜の2時から宿を取るのはもったいないと思い、武漢の街をふらふらと徹夜しながら夜を明かした。

途中、ミネラルウォーターのペットボトルを買った。
ペットボトルに何か入っている。

「ス、ストロー」

なぜかストローが入っている。
キャップをとろうとすると、力なくあっさりと開く。
不気味だ。

「これはもしかして…」
本当の意味でのミネラルウォーターではない?

ためしに一口、口に含む。
入れた瞬間、
「ぐっぐっぐーーきゅーきゅー」
お腹が拒否しているような変な音がした。
においもおかしい。

もしかしてただの 水 道 水。
もったいないと思いつつも、泣く泣く飲まずに処分した。
それからは、ミネラルウォーターを買うときはストローが入っていないか、キャップはちゃんとしまっているかどうか、よくよく吟味するようになった。

また、日本で牛乳を毎日飲んでいるラクだは、中国旅行中、乳製品不足に悩んでいた。
旅行中、屋台でヨーグルトが売っていること(及び中国語での買い方)を教えてもらった。
「スワンナイ、ヨーマ?」
大体「メイヨー(没有=ないよ)」だが、たまに買えるとうれしかった。
味は、学校給食についてくるヨーグルトと大差なく、美味しかった。

食べ物も中華料理は好きなため、全く飽きなかったが、注文では苦労した。
ラクだの第三外国語「何ちゃって中国語」では、レストランで注文しても大抵通じない。
メニューがない店では、いつも他の人の食べている料理を指していた。
一方で、「チンジャオロース」だけはなぜか日本語のままで通じるということも旅行中わかった。
とりあえず、「チンジャオロース!」
困ったときにも、「チンジャオロース!」
これも生きぬく知恵なり。

武漢のバスターミナルの近くに、焼き餃子の屋台があり、20個で25円の激安餃子を買った。
中国では餃子は水餃子が格上で、焼き餃子や揚げ餃子は下人が食べる格下料理らしいが、とても美味しかった。

その数分後、数人の中国人警官が他の屋台の店主に対して何か文句を言っている。
そして、その時…

警官が屋台に火をつけた!

屋台に火が高々と上がった!

慌てふためく店主。
それを見て、ニタニタ笑う警官。
周りの人々も、かわいそうにという顔をしながら、ただ遠めに見るだけ。

これが中国の現状なのかと、強烈なショックを受けた。

武漢からバスで南京を目指すことにした。
電車は切符がなかなか買えないが、バスは身分証がなくても切符をすんなり買えた。

しかし、このバスがまたすさまじい。

何と、のらネコが乗っている。

座席の下でニャーニャー鳴いている。

…なぜ、君はここにいるの?
周りで便を済ますのでちょっと勘弁して欲しかった。

しかし、そんなことは序の口だった。

バスは山奥の道なき道をひたすら進む。
何でこんな山奥を走るわけ。
本当に南京にちゃんと着くのだろうか。(不安)

深夜1時くらい、眠っているところをむりやり起こされた。
レストランに着いたから、食事を食えとの指図。

このレストランがまたすごい。
ただのコンクリートむき出しの建物でメニューとかもあるわけが無い。
料理人のおじさんの前によくわからない材料が並んであるだけ。
こっちで材料を指差して作ってもらうものらしい。
それは無理だろー。

超いい加減に気持ち悪そうな材料以外のものをいくつか指すと、
おじさん「ほんとうにこれでいいのか」と言うけげんな顔。
周りの人はにやにやしながら僕を見ている。
できあがったもの。
それは…甘くて香辛料の入っているうどんに謎の肉と野菜が入っているとてもこの世の食べ物とは思えない代物だった。

…撃沈。
マズすぎ。

それでも何とか完食すると、レストランの主人はちょっと驚いたような顔をしていた。
我慢大会の勝者に贈られるような顔だ。

その後も、バスは山道を進む。
再び眠りについたと思ったら、突然急ブレーキ。

「なんだ、なんだ」

真っ暗闇の中、周りを伺うと数十人の中国人に周りを囲まれている。

「もしかしてやばい・・・・(冷や汗)」

(1997年8月中国・チベット感動一人旅⑤に続く)


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